💸 決算書を見た銀行員に言われた一言
「通信費が異常に高いですね…なぜですか?」
銀行の担当者に決算書を見せたとき、こう言われました。その正体はUTM(統合脅威管理装置)という機器の高額リース料でした。
こんな小さな設備会社なのに、毎月約4万円。年間48万円。気づいたときには何年も払い続けていました。
同じような状況の会社が全国にたくさんあると思います。この記事が「うちも同じかも」と気づくきっかけになれば嬉しいです。
🔒 UTMって何?
UTM(Unified Threat Management)とは、ウイルス対策・不正アクセス防止・ファイアウォールなどを一台にまとめたネットワークセキュリティ機器です。
本来は、インターネットを日常的に使う会社の社内ネットワークを守るための機器。大企業や、オンラインで個人情報を大量に扱う会社には意味があります。
でも、ネットをほとんど使わないアナログな中小企業には、はっきり言って不要です。
😤 うちの会社の実体験
私が入社したころ、会社のパソコンはWindowsビスタ。インターネットもほとんど使っていない、完全なアナログ運用でした。
そんな会社の片隅に、明らかに場違いな大きな機器が置いてありました。それがUTMです。
聞けば、IT知識がまったくなかった先代の社長が契約したとのこと。営業マンにこう言われたそうです。
「個人情報が漏洩したら罰金や懲役になります。情報を守るのは今や義務です。このままでは危険ですよ。」
ITをよく知らない人がこれを言われたら、怖くて断れませんよね。しかも一緒にノートパソコン用のバッテリーまでセットで契約させられていました。
そして毎月約4万円のリースが今も続いています。
さらにしばらくして「機器を最新モデルに更新しませんか」という営業が来ました。これは断りました。今思うと、リースを永遠に引き延ばす作戦だったと確信しています。
⚠️ 営業トークのカラクリ
「UTMが義務化されました」「未導入だと罰金・懲役になります」——これは嘘です。
2022年に改正個人情報保護法が施行され、情報漏洩が起きた際の報告義務と罰則が強化されたのは本当です。でも義務化されたのはUTMの導入ではなく、「漏洩した場合の報告義務」です。
そもそも、漏れて困る情報が入っていない会社には関係のない話です。見積書・請求書・お客さんの住所くらいしか入っていないPCが、ハッカーに狙われることはほぼありません。
不安を煽って判断力を奪うのが、この手の営業の手口です。悪質な保険の売り方とまったく同じです。
🎯 こんな会社は特に要注意
- インターネットをほとんど使っていない
- IT担当者がいない(または社長がIT知識ゼロ)
- 先代から引き継いだ「なんかよくわからない機器」がある
- 毎月謎のリース料が引き落とされている
- 決算書の通信費が同業他社より明らかに高い
✅ 今すぐできる確認方法
①会社に謎の機器がないか確認する
ルーターやモデムとは別に、黒い箱型の機器があれば要確認。型番をネットで検索するとUTMかどうかわかります。
②リース契約書を探す
月々いくら、何年契約なのかを確認しましょう。契約書が見当たらない場合は引き落とし明細から業者名を調べて問い合わせを。
③本当に必要か専門家に聞く
契約した業者ではなく、第三者のIT業者やよく知っているIT系の知人に「この機器、うちに必要ですか?」と聞いてみてください。
🚫 同じ営業が来たときの断り方
「セキュリティが義務化されました」と言われたら、こう返しましょう。
「UTMの導入が義務化されているという法律の条文を教えてください。確認してから検討します。」
これだけで大抵の悪質営業は退散します。義務化されていないので、条文を出せないからです。
💬 まとめ
小さな会社ほど狙われます。IT知識がない、断りにくい、気づきにくい——悪質な業者にとって格好のターゲットです。
今すぐ決算書の通信費と会社の機器を確認してみてください。「なんでこんなに通信費が高いんだろう」と思ったら、それはUTMリースが原因かもしれません。
ちなみに、気づいたからといってすぐ解約できるわけではありません。消費生活センターに相談しても「リース契約は途中解約が難しい」と言われました。契約してしまったら、満了まで払い続けるしかないのが現実です。
だからこそ、一番大事なのは「リースを更新・延長しないこと」。営業マンが「機器を新しくしませんか」と来たら、それが引き延ばしのサインです。きっぱり断りましょう。
同じ罠に落ちないために、この記事を周りの経営者にもぜひ教えてあげてください。


